「部屋の空気が悪い気がするけど、換気のタイミングが分からない」——リモートワークが定着してから、CO2濃度を気にする人が増えました。SwitchBotからもCO2センサー(温湿度計)が7,980円で出ており、温湿度計としても使える多機能さで人気です。
ただ、買う前に知っておくべきことが2つあります。
- 宣伝されている「外出先から確認」「換気アラートをスマホに通知」は、SwitchBotハブが別途必要です(公式が注記しています)
- 電池だけで動かすと、CO2を測るのは30分に1回です
どちらも「知らずに買うと期待外れになる」ポイントですが、逆に言えば条件さえ分かっていれば、この価格帯では非常に良い製品でもあります。
この記事では、①スペックと価格 ②ハブが無いとできないこと ③電池運用の落とし穴 ④そもそも温湿度計で足りるのか ⑤厚労省の1,000ppm基準の使い方——を整理します。
時間がない人へ:手元で数値を見たいだけなら単体でOK。外出先から見たい・スマホに換気通知を飛ばしたいならハブが要ります。 そして常時電源(USB)で使うのが本来の姿です。
※本記事は2026年7月28日時点の公式サイトの情報に基づいています。価格・仕様は変更される場合があるため、購入前に必ず公式サイトでご確認ください。
まず結論:買っていい人・やめておく人
| こんな人 | 判断 |
|---|---|
| 在宅ワークの部屋の換気タイミングを知りたい | ◎ 買っていい(卓上・USB給電が前提) |
| すでにSwitchBotハブを持っている | ◎ 通知・遠隔確認まで活きる |
| 温度と湿度が分かればいい | △ 温湿度計(2,000円前後)で足りる |
| コンセントの無い場所に置きたい | △ 電池運用は30分に1回の測定になる |
| スマホ通知だけが目的でハブは買いたくない | ✕ ハブが必須なので成立しない |
基本スペックと価格(2026年7月28日時点)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 価格 | 7,980円(税込・公式) |
| 本体 | 92×79×25mm・154g(電池含む) |
| 電源 | 単3電池×2 / 5V1A電源アダプター(2WAY給電) |
| 電池寿命 | 約1年(30分ごとにCO2濃度を検知) |
| 測定範囲 | CO2 400〜9,999ppm/温度 -20〜80℃/湿度 0〜99% |
| センサー | NDIR方式CO2センサー+スイス製温湿度センサー |
公式ストアのレビューは4.49(104件)で、評価自体は高い製品です。セット販売もあり、温湿度計との組み合わせが9,480円、温湿度計プラスとの組み合わせが10,180円でした。
NDIR方式というのは赤外線でCO2を測る方式で、厚生労働省が推奨している方式です。安価なCO2センサーには、実際にはCO2を測らず他のガスから推定する方式(いわゆる「なんちゃってCO2センサー」)がありますが、本機はそれではありません。ここは安心して良いポイントです。
⚠️ ハブが無いとできないこと(買う前に必ず確認)
ここが最大の注意点です。公式サイトの製品説明には、次の注記があります。
- アプリ通知・外出先からの遠隔確認 → SwitchBotハブ製品が必要
- 12時間先までの天気予報表示 → ハブ製品が必要
つまり、CO2センサー単体でできることと、ハブが要ることは、次のように分かれます。
| 機能 | 単体 | ハブが必要 |
|---|---|---|
| 本体ディスプレイでCO2・温湿度を見る | ○ | — |
| 本体の警告音で知らせる | ○ | — |
| ディスプレイの数値点滅で知らせる | ○ | — |
| スマホへのアラート通知 | ✕ | 必要 |
| 外出先からの遠隔確認 | ✕ | 必要 |
| 天気予報の表示 | ✕ | 必要 |
| 他のSwitchBot機器との連動 | ✕ | 必要 |
「換気して」とスマホに飛んでくるのを期待して買うと、ハブ代(ハブミニで5,980円)が追加で必要になります。 逆に、机の上に置いて自分の目で数値を見る使い方なら、単体で完結します。
すでにハブを持っているなら悩む必要はありません。まだなら、SwitchBotハブ2・ハブ3・ハブミニの選び方を先に読んでおくと無駄がありません。
電池だけで動かすと「30分に1回」しか測らない
もう1つ、スペック表を読まないと気づかない点です。
公式の電池寿命は「約1年(30分ごとにCO2濃度を検知)」と書かれています。この「30分ごと」は電池を長持ちさせるための測定間隔です。
これが何を意味するか。
- 「窓を開けたら数値が下がった」という即時のフィードバックは得られません
- 会議中に人が増えてCO2が上がっても、気づくのは最大30分後になり得ます
本機は2WAY給電で、5V1Aの電源アダプターでも動きます。付属の電源コードでコンセントにつなげば、この制約は緩和されます。
結論として、本機は「卓上でUSB給電して使う」のが本来の姿です。「コンセントの無い場所に置きたい」という動機で選ぶと、期待した使い方にならない可能性があります。
なお電池は単3アルカリ×2本です。SwitchBotは充電池(エネループ等)の使用を推奨していないので、そこは電池交換ガイドを参照してください。
そもそも温湿度計で足りるのでは?

当編集部としては、ここが一番聞かれる質問だと思っています。SwitchBotの温湿度計シリーズは選択肢が多く、CO2センサーはその最上位に位置します。
| 製品 | 測れるもの | こんな用途 |
|---|---|---|
| 温湿度計 | 温度・湿度 | 部屋ごとに置いて温湿度を把握 |
| 温湿度計プラス | 温度・湿度(画面が大きい) | リビングなど離れて見る場所 |
| 防水温湿度計 | 温度・湿度 | 浴室・屋外・冷蔵庫など |
| 温湿度計Pro | 温度・湿度 | 表示重視の上位モデル |
| CO2センサー | CO2・温度・湿度 | 換気の判断が要る部屋 |
判断はシンプルです。
- エアコンの自動化・カビ対策・熱中症対策が目的 → 温湿度計で十分。CO2は要りません
- 在宅ワーク部屋・寝室・締め切った書斎の「空気のこもり」が気になる → CO2センサー
温湿度計を使った自動化のレシピは温湿度計×熱中症・カビ対策の自動化にまとめています。まず温湿度計を1つ試して、それでも「空気が悪い気がする」が解決しないならCO2センサー、という順番が失敗しにくいです。
厚労省の1,000ppmをどう使うか
CO2の数値は、見方が分からないとただの数字です。公的な基準を押さえておくと判断できます。
厚生労働省は、室内の良好な換気状態を維持するために、二酸化炭素濃度が1,000ppm以下であることを推奨しています。 これは建築物衛生法にもとづく管理基準と同じ水準で、オフィスや学校の換気の目安として使われている数字です。
実際の生活で目にする数値は、おおむね次のように動きます。
- 屋外の外気 … 400ppm前後(本機の測定下限も400ppm)
- 窓を開けた直後の室内 … 外気に近い値まで下がる
- 人が長時間いる締め切った部屋 … じわじわ上昇し、1,000ppmを超えていく
つまり「1,000ppmを超えたら窓を開ける」という単純な運用で使えます。数字が上がる速さは部屋の広さと人数で決まるので、自分の部屋が何時間で1,000ppmに達するかを一度測っておくと、以後は時計だけで換気できるようになります。これがCO2センサーの本当の価値だと考えています。
⚠️ なお、CO2センサーは一酸化炭素(CO)検知器ではありません。 石油ストーブやガス機器の不完全燃焼による中毒を検知する用途には使えません。目的が違う機器なので、混同しないでください。
SwitchBot連携で何ができるか
ハブがある前提なら、他の機器と組み合わせられます。
- CO2が上がったらサーキュレーターを回す(SwitchBotサーキュレーターと組み合わせ)
- CO2が上がったらスマホに通知して、自分で窓を開ける
- 温湿度と合わせて、夏の暑さ対策や冬の寒さ・暖房費対策の自動化に組み込む
⚠️ ただし現実的な注意として、窓を自動で開ける手段は無いので、CO2の改善は最終的に人が動くことになります。サーキュレーターは「空気を混ぜる」だけで、部屋のCO2濃度そのものは外気を入れないと下がりません。ここを誤解しないでください。
導入前に知っておくべき注意点(正直解説)
- 通知・遠隔確認・天気予報にはハブが必要(公式明記)。単体購入では実現しません
- 電池運用は30分に1回の測定。即応性が欲しいなら電源アダプターで使う
- CO2は外気を入れないと下がらない。センサーは「気づく」ための道具です
- 一酸化炭素検知器ではありません。燃焼器具の安全確認には使えません
- 温度・湿度だけが目的なら割高。温湿度計で足ります
- 公式レビューには「1年半で壊れた」という声もあります。保証は1年です
よくある質問
Q. ハブが無くても買う意味はありますか?
あります。卓上でCO2・温湿度・時刻を見る「見える化」の道具としては単体で完結します。ただしスマホ通知や外出先からの確認はできません。
Q. 精度は信頼できますか?
厚労省が推奨するNDIR方式を採用しており、簡易推定型のセンサーとは仕組みが違います。ただし測定機器である以上、設置場所(人の呼気が直接かかる位置など)で値は動きます。
Q. どこに置くのが正解ですか?
人が長時間過ごす場所の、呼気が直接かからない高さが基本です。エアコンの吹き出し口の真下や窓のすぐそばは、実際の部屋の状態とずれた値になります。
Q. 電池とUSB、どちらで使うべき?
基本はUSB(電源アダプター)をおすすめします。電池は「一時的に別の部屋で測りたい」ときの機動力として考えるのが実用的です。
Q. 単3電池は充電池でもいいですか?
SwitchBotはニッケル水素充電池などの使用を推奨していません(電圧が不安定で残量表示が狂う可能性があるため)。詳しくは電池交換ガイドへ。
まとめ:買う前に「ハブの有無」と「置き場所の電源」を確認する
- 7,980円で、NDIR方式のCO2+温湿度+時計。単体でも数値の見える化はできる
- スマホ通知・遠隔確認・天気予報はSwitchBotハブが必須(公式注記)
- 電池運用は30分に1回の測定。本来はUSB給電で使う製品
- 温度・湿度だけが目的なら温湿度計で足りる。CO2が要るのは「締め切った部屋の空気のこもり」が悩みの人
- 厚労省の目安は1,000ppm以下。一度測って「何時間で超えるか」を把握すれば運用は簡単
空気の管理を含めて家全体を組むなら、SwitchBotでできること完全ガイドもあわせてどうぞ。


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